むかしの話 5
一番あとからきた釜たきの晴れ姿を見て、みんな、
「あっ」
と驚きました。
それもそのはず、今までのよごれた釜たき姿とはうってかわって、まるで生まれかわったようにきれいでした。
広間に進みでた釜たきの美しさは、いいようもありません。
みんなためいきをついて眺めました。
こうして、釜たき娘はめでたく長男息子の嫁になりました。
そして楽しい日がつづきました。
とこうがある日、嫁が、
「わたしも指を折って数ゆれば、ここに来てまる七年になります。
このへんで一度、里帰りをしたいのですが、いかがでしょうか」
といいだしました。両親も夫も、
「そうか。それじゃ、そうしよう」
とこころよく聞いてくれました。
嫁は夫とつれだって、人里はなれたあの生まれ在所に行ってみました。
トトと二人の姉たちはとびあがらんばかりに驚きました。
「ああ、おまえはもどったか。わしたちは、おまえはもう死んだろうというて、七年忌の供養をしたばかりじゃ。ああ、生きていてよかった、よかった。」
トトと姉たちは、涙を流して喜んでくれました。
そこでみんなに、夫もひきあわせ、一部始終を話してやりました。
そしてお金もたくさんくれてやり、.みんなを喜ばせてやりました。
親に孝行すればきっとよかめにあうという、そしこのむかしばなしでした。
おしまい。